tomoco.Kのブログ

ピアニスト・ボーカリスト「tomoco.K」。プロダクション&レーベル「唯一座」所属。
アコースティックロックトリオ「よる」のメンバーとして、精力的に活動しています。

ほんの数回だけ、公の場で演奏した
『うめたんかん』というユニットが20日、東梅田のB-flat さんでのライブを最後に解散した。

うめ  リコーダー&ボーカル
たん   ボーカル
かん   は 私。ピアノ担当。

主にマニアックなアニメ曲、ミュージカル曲など、スケールの大きなものがレパートリーだ。


その中で、私は普段の活動のように歌わないでピアノだけを弾いている。

楽器はピアノの他に うめちゃんのリコーダーはあるが、これはリードを取ったりオブリガード的な役割であったり。

ピアノは うめたんかん の音楽を支えているもの。

これには、 萌えます!

その上に乗ってくる うめ と たん のボーカルが凄い。あの世界観に ぐいぐいと引き込まれるのだ。

二人の後ろでピアノを弾いていてワクワクする。
私のピアノをどんどん引っ張ってくれる。

これを三位一体というのかしら

そんな瞬間が多々、ある。




今回のライブで、最後になるけれど、ぜひ、やりたい!という曲をうめちゃんが持ってきた。

なんと アニメ進撃の巨人の『紅蓮の弓矢』

音源を聴いた時、できるはずないやん!
無理っ。
しかも3人で。

テンポも超速い。

どうやってピアノ弾くの?

でも、うめちゃん は どうもやる気のようだ。

え〜っ、 やめとこう って言うてくれへんかなぁ…

うめちゃんだって、この速さにリコーダーは難しかろう。

とてもネガティブな私だった。


けれど、二回目くらいのリハで、結構な面白さに気づいた。
ここは、こうやってああやって弾こう…どんどん閃いてきた。
ああ、これはいけるぞ、成功したらめっちゃカッコイイ。
超絶技巧ピアニストやん、私。

練習してるうちにテンポも上がってきた。

素人くさく走らないように。

普段のバンドの練習で気をつけてる事を生かして
頑張った。

今年に入ってからのリハはとても良い出来になった。

超絶技巧のリコーダーと、パワフルな男女ボーカル。
低音がズンズン響くピアノのベースライン。

わっカッコ良すぎる。
汗をかきかき、何度も練習する3人。


とにかく、興奮して走らないように。
私は二人のボーカルを乗せるピアノを弾くのだから
冷静を保たないと。
テンポキープ。

しかし、綱渡りだ。
ひとつ 引っかかると総崩れみたいな危険さがある。


冷静に、欲を出さないように。




それだけを心掛けでいざ本番。


今回は5組中のトリ。

お客さんは ノリの良い賑やかな感じ。
客席とステージのやりとりも楽しい。


のっけから『 紅蓮の弓矢』

これが失敗したら後は負のスパイラルだぞ。


結果は、やっぱり平常心では弾けません

気になってる所が怖くなって 慌てたり 引っ掛けたり。

まだまだやなぁ、私。

しかし、全体としての出来は悪くなくお客さんの心を掴んだようだ。


二曲目もアニソン。『月光シンフォニア』

この曲のピアノはクラシック的な技術が要る。

私の得意分野。リズム体と一緒に弾くようなキチキチとした固いものではなく、歌ってるような息使いやテンポの緩急がないと この曲の美しさは出ないのだ。

自信があったのに、やはり一曲目の緊張を引きずったのか、ピアノは不本意な出来。
しかし、うめちゃん&たんちゃんのボーカルは この辺りから本領発揮。二人の声が重なった時は凄いエネルギーを発する。

マニアックなアニソンが続いた後は
たんちゃんが1人で歌い、うめちゃんはリコーダー。
映画のドラえもん挿入歌 『ボクノート』

たんちゃんはハイトーンも難なく出る。
彼の歌は気持ちが入ってるのだ。
だから ちょっと切ない。キュンとなる。
お客さんは聴き入る。


ラストは
これもまたディズニーのアニメ。『美女と野獣』
ドラマティックな男女のボーカル。
たんちゃんのハイトーン。クラシックを勉強してきた
うめちゃんの 透き通って突き抜ける声。
これこそ うめたんかん の醍醐味。
曲の素晴らしさも加わって終わったあとは 切なさと感動だけが残る。


たくさんの拍手と賞賛の声を頂きました。
残念ね、解散するなんて…
ファンだったのに、残念だ…

惜しまれて解散するのは、幸せだ。


また、いつか復活の日が来るかしら…

うめたんかん は有終の美を飾って
伝説となったね。

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あっという間に一年が暮れて行く。

私の足は亀より遅い。
うさぎは 遥か前を走っている。

一生、追いつけないだろうけど、それでも歩く。
あまりの ゆっくりさに自分にうんざりするけど
それでも歩くのをやめない。

そんな私に、一年は短すぎる。
時は容赦なく進んでいくのだ。


来年は還暦だ。
生まれ変われる年。

そうだとしても足は遅いままだろう。
歩くしかない。

もう、腰を下ろしてゆっくりしたら?
楽になるよ。
そんな声が聞こえてくる。

そりゃあ、楽だろう。

でも、わかってる。
楽が一番、退屈で苦しいことが。


まだ歩く。
遥か先のうさぎを追いながら。




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